企業に所属すると多くの方が部署異動を経験します。関連部署への異動であれば、それほどストレスを感じることはないかもしれませんが、まったく別のオフィスへ移り、かつ経験したことがない業務を担う場合は不安を抱えてしまう方も多いでしょう。
不安を解消するためには原因や対策の把握が欠かせません。
今回は異動が決まった方向けに、初日の過ごし方やおすすめの考え方を紹介します。具体的なトラブルへの対処法も解説するため不安をなくし、異動先で新しいスタートを切りましょう。
目次
異動先でのスタートは誰もが不安
職場内での不安は誰もが感じます。たとえ自分から志望して入った部署であっても初日から数週間はわからないことが多く不安を抱えます。そのため、異動が決まり不安を感じた場合は「誰もが最初は不安である」と考えましょう。
大切なのは自分が不安を感じていると認識した上で、具体的にどのようなポイントに悩んでいるかを探ることです。
不安になる原因は3つ
ここからは異動に際して多くの方が抱える不安の原因を紹介します。不安を具体的に掘り下げると対処法が見えてくるでしょう。
新たな人間関係への不安
第一に、新たな人間関係構築への不安が挙げられます。見知った同僚ばかりの部署から、知らない方が多い部署にいくと、自己紹介やスキルの説明などゼロからお互いを知る必要があります。
「この人はストレートに発言する人だから心構えが必要だな」「この人は要点をはっきり言わないから詳細の確認が必要だな」と、関わる方ひとりひとりを見極めなければなりません。
人とコミュニケーションをとる労力と未知の人間関係が原因で異動前は不安を抱えるでしょう。
業務の見通しが立たなくて心配
まったく違う部署に異動の場合、業務内容の見通しが立たないことから不安を感じます。同じ会社内であっても部署が違えばやることが異なり誰もが未経験者からのスタートです。
たとえば、入社から5年間営業を担当していたけれど今回の異動で経理に配属された場合、外回りがメインの業務からバックオフィス業務に変わるため一日中机に座ります。お客さんとのやり取りが大半を占めていた仕事からお金の管理に変わるため、どのような時間配分で仕事を進めたらいいかわからなくなるでしょう。
配属から1ヶ月程度経過すると業務の流れが掴めてきますが、それまでは業務フローの見通しが立たず毎日不安を抱えます。
労働時間への不安
部署異動に伴い、労働時間が変化する可能性もあります。たとえば、前の部署では残業なしで働いていた場合、社内で忙しいと噂される部署に配属されると労働時間が気になるでしょう。「ひょっとしたら終電まで残業かもしれない」「休日出勤があるかもしれない」とネガティブな考えが先走り、不安に変わります。
どの企業も部署によって忙しさや残業時間に違いがあります。しかし、憶測で不安を感じるのではなく、実際の状態を確認して対策をとりましょう。
異動先でスタート時に守りたい3つのポイント
ここからは異動先で初日に気をつけたいポイントを紹介します。
異動初日は今後を決める大切なタイミングです。挨拶や部署の情報収集を徹底し、働きやすさの基盤づくりを行いましょう。
挨拶はひとりひとりに丁寧に
第一に、最初の挨拶は全体だけでなくひとりひとりにも行いましょう。異動初日は部署内で挨拶と紹介を済ませますが、全体挨拶だけでなくデスクをまわって言葉を交わすと好印象かつ名前を覚えてもらいやすいでしょう。
挨拶に回る中で自分の情報を伝えるとコミュニケーションのきっかけを作れます。たとえば「前は営業にいました。〇〇さんの元で勉強したことを活かします」など、挨拶に一言添えると、話しかけやすい雰囲気を作れるでしょう。
初日に情報収集を徹底する
挨拶を済ませたら業務に入ります。異動初日は教育係の人や上司についてひたすら情報収集を行いましょう。1日目で業務内容を大まかに把握し、疑問点があれば都度質問します。なお、わからないことを質問する場合、初日〜1週間以内がベストな期間です。
業務の疑問を早めに解消し、一日でも早く戦力になると同時に自分の不安も解消しましょう。
感謝の気持ちを伝える
仕事を教わったことに対して感謝の意を必ず述べましょう。何かしてもらったら積極的にお礼を言います。たとえば、マニュアルを作ってもらった時には「助かりました、ありがとうございます」と伝えると相手も準備してよかったと思えます。
また、仕事を教わっている最中は一日の終わりに今日学んだことの復習と併せて感謝の気持ちを伝えましょう。「明日からは今日教えていただいた顧客リストの作成をルーティンとしてやってみます。本日もありがとうございました」と丁寧に伝えるとやる気も伝えられます。
異動先での不安は未知の人や業務に対するものです。自分から積極的にコミュニケーションをとり質問すると早めに不安解消が可能です。
どうしたらいい?異動先で起こりがちなトラブルと解決法
ここからは、実際に起こるお悩みシーンについて対処法を解説します。異動先ではトラブルがつきものです。起こりうる問題を事前に理解し、対処法を身につけましょう。
上司が忙しくてつかまらない
異動先で挨拶しようにも上司が見つからない可能性があります。上司が初日からデスクにいなかったり週に一回程度しか顔をあわせなかったりするケースも往々にしてあります。
特に上司が外回りメインで動いていたり他の部署を兼任したりしている場合、挨拶すらままならないでしょう。対策法としては下記の2つが挙げられます。
・異動が決定したらアポをとり先に挨拶を済ませて段取りを確認しておく
・対面が難しい場合は社内メールやチャットで連絡を済ませておく
仕事は「見て覚えてね」と言われる
会社によってはマニュアルや教育体制が整っておらず、仕事を教えてもらえない場合もあります。近年は人材を大切にする動きが高まっていることから減少傾向にありますが、小さな会社の場合は考えられます。この場合は下記の対処法がおすすめです。
・マニュアルの所在を確認する
・マニュアルが無い場合は先輩に同行して動きを確認する
・業務を進める中でノートを作って「このような業務内容でしょうか?」と確認する
丁寧に業務を教わらなくても仕事は進めなければなりません。主体的に業務に取り組み、実働の中で確認しながらの体得が必要です。
部署内の人たちと距離感がつかめない
人見知りの場合、異動先の方々とうまくコミュニケーションが取れず悩んだり不安を感じたりします。人見知りの場合でも挨拶だけは必ず済ませましょう。具体的には朝と帰りに近しい人にお礼や挨拶をします。すると、相手から話しかけられる機会が増えたり「質問はない?」ときっかけをもらえたりします。
仕事をする中では何気ない会話も必要ですが、自分から何を話せばいいかわからない方もいるでしょう。その場合は業務内容の質問を兼ねて話しかけると、少しずつ踏み込んだ会話につなげられます。
無理に同僚や上司と飲みに行く必要はありませんが、業務を円滑に進めるために日々のコミュニケーションが欠かせません。
まとめ
異動先でスタートを切る場合、人間関係や業務、労働時間への不安から憂鬱な気分になるでしょう。
しかし、新しい環境に踏み込む場合、多くの方が不安を抱えるため必要以上に悩むことはありません。自分が何に不安を感じているかを知り、今回紹介した対処法で乗り切りましょう。
また、異動の際は自分に向いていない部署に変わる可能性もあります。異動先の業務に不安を感じた場合転職を検討する選択肢もあります。
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