日頃から睡眠不足を感じている場合は仕事や健康に支障をきたす可能性があるため、早めの対策がおすすめです。
当記事では睡眠不足がもたらす影響を解説します。
睡眠時間における現状から対策法まで紹介するため、健康維持や仕事と睡眠の関係性について理解を深められるでしょう。
目次
【睡眠不足】日本人の睡眠時間は短い
ここではまず日本人の睡眠時間を世界と比較してみましょう。世界各国と国内での睡眠時間には大きな違いがあるとわかります。
世界諸国と比較して日本の睡眠時間は短いと判明
厚生労働省が発表している「睡眠と生活習慣病との深い関係 | e-ヘルスネット(厚生労働省)」の情報によると、日本人の睡眠時間は短いことがわかります。女性の場合、最も平均睡眠時間が長いのはフランスで8.38時間です。
男性もフランスが1位で8.24時間のため、フランスは国全体で睡眠時間を多く確保している傾向が伺えます。一方、日本は女性の平均睡眠時間が7.33時間、男性は7.52時間といずれも最下位です。1位のフランスと比較して一時間近く差がついている特徴が見られます。
このことから、日本には睡眠不足が原因で仕事に良くない影響を与えてしまっている人が他の国よりも多い可能性があるといえるでしょう。
特に女性は他国よりも睡眠不足が顕著
同資料からは日本人全体の睡眠時間の短さだけでなく、女性の睡眠時間についても考察できます。日本の女性は諸外国に比べ圧倒的に睡眠時間が短い傾向があります。日本人女性は最下位で睡眠時間が7.33時間ですが、次に低いスウェーデンは8.05時間と8時間を超えています。日本のみが7時間台という結果です。
日本は諸外国と比較してシッターや家事代行サービスの普及が進んでいないことや、女性が家事育児をメインに担う慣習が抜けきっていないことが原因として考えられるでしょう。特に近年は共働き世帯が増加したことから、家事と育児そして仕事を一人でこなそうと奮闘する女性が随所で見られます。
睡眠不足が引き起こす影響は3つ
日本人は睡眠時間が短い特徴があるとわかります。しかし、睡眠不足はさまざまな問題を引き起こすため、できる限り早めに解決したい問題です。
ここでは睡眠不足が引き起こす具体的な仕事への影響を3つ紹介します。
意欲低下・記憶力減退
慢性的な睡眠不足は日中の眠気や意欲低下・記憶力減退など精神機能の低下を引き起こす可能性があります。睡眠が足りていない場合、仕事中に眠気を感じたり集中力が続かず仕事が進まなかったりします。
寝不足の次の日にデスクワークでミスをしやすかったり、会議中に眠気で人の話を聞けなかったりするでしょう。
自律神経機能への影響
睡眠不足はただ寝る時間が遅くなった時だけでなく、強いストレスや過労、残業などがきっかけで自律神経が乱れた結果、起こる可能性もあります。
心配事が頭から離れず寝不足になったり疲れすぎて眠れなかったりというケースも見られます。不眠で睡眠不足が続くとさらに体調が悪化し、悪循環が続いてしまうでしょう。
生活習慣病の可能性
睡眠不足はやがて生活習慣を引き起こすでしょう。人は一日10時間眠った日と比較し寝不足(4時間睡眠)を二日間続けただけでさまざまなリスクが高まります。
具体的には、食欲を抑えるホルモンであるレプチン分泌が減少し、逆に食欲を高めるホルモンであるグレリン分泌が高まる現象が挙げられます。その結果、食べ過ぎや肥満により、糖尿病や心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患といった生活習慣病のリスクが高まるでしょう。
睡眠不足は日々のパフォーマンスに悪影響をおよぼすだけでなく、長期にわたり体を蝕む原因ともなり得ます。
睡眠不足が仕事におよぼす具体的なシーンを紹介
睡眠不足は健康面だけでなく、日々の業務にも影響を及ぼします。さまざまな仕事の効率が低下することはもちろん、事故や怪我の原因になりかねないため注意しましょう。ここでは睡眠不足が業務に与える具体的なケースを紹介します。
集中力低下でミスを頻発
寝不足が続くと集中力が欠けてミスをする可能性が高まります。具体的には、書類の数字を間違えたり資料が誤字脱字だらけだったりするでしょう。数字のミスは契約書やプレゼン資料に及ぶと顧客との関係性悪化にもつながるため避けたい事柄です。
記憶力の低下で顧客との商談を忘れる
睡眠不足は集中力の低下だけでなく、記憶力の低下を引き起こします。具体的には、スケジュール管理ができず、商談の予約を忘れたり会話した内容をあまり覚えてなかったりする場面が挙げられます。営業職の場合は顧客にまで影響をおよぼすでしょう。
また、経理の場合は数値の違いが決算書にまで影響を及ぼすなど、どの職種においてもトラブル発生の可能性があります。
精神的に不安定になり人間関係に支障をきたす
睡眠不足は精神的不安定さを引き起こす可能性もあります。具体的には、ささいなことでイライラして声を荒らげたり、不安な気持ちになりやすかったりします。自身が不安定だと関わる同僚や部下、上司にも影響を与えるでしょう。
【どうしたらいい?】寝不足の対処法を紹介
睡眠不足は時間が足りないことだけでなく、うまく寝付けないことも要因のひとつです。どれだけ早めに布団に入っても、寝付けず数時間スマホを触っていては睡眠時間が不足したままです。ここでは寝付きを良くするという観点から、睡眠不足解消に効果的な方法を紹介します。
体を動かす機会を意識的に作る
普段デスクワークやリモートワークの場合、まず体を動かしましょう。ある程度体を疲れさせると入眠までの時間を短縮できます。
運動する習慣がある人は、そうでない人に比べて不眠である割合が低いというデータもあります。そのため、普段運動習慣がない場合は、散歩や日光を浴びる習慣をつけましょう。
その上で興味があるスポーツを始めたり、定期的にジムに通ったりすることを検討するのもおすすめです。特に入眠前の3時間前までに運動を済ませると寝付きが良くなる傾向があります。
入眠前にリラックスする環境と心を整える
入浴の時間を充実させたり寝る前に瞑想(マインドフルネス)や仕事以外のことを考える時間を作る方法もおすすめです。
なお、入浴はタイミングが大切です。午前や午後の早い時間の入浴は良質な睡眠に効果が期待できません。夕方あるいは夜の入浴が効果的です。そのため、寝付きを優先させたい場合は就寝の2〜3時間前の入浴が理想です。
また、息抜きする時間を意識的に設けることも重要です。好きな本を読んだりスポーツ観戦をしたり、仕事以外のことを考えられる時間を作りましょう。
入眠前のカフェインや飲酒を控える
入眠前は飲食物にも気を配りましょう。コーヒーや緑茶、チョコレートなどカフェインが含まれる飲食物は覚醒作用があるため、寝る前の摂取はおすすめできません。特に敏感な人は就寝の5〜6時間前から控えましょう。
また、喫煙習慣がある場合は就寝前の喫煙もニコチンが刺激剤として作用するので不適切です。さらに、睡眠薬がわりに飲用されるアルコールは寝付きをよくしますが、明け方の睡眠を妨げるデメリットがあります。できることから始めて、良質な睡眠時間の獲得を目指しましょう。
まとめ
日本人は世界各国と比較して睡眠時間が短い傾向があります。しかし、自分にとって十分な睡眠を取れていない場合は仕事でミスをしたり健康状態が悪くなる可能性があります。十分な休息をとり仕事で最大限パフォーマンスを発揮できる環境を整えましょう。
自分のスキルを活かし、無理なく働きたい場合は「gigbase」に登録して、働き方について独自の工夫をしている企業を探してみましょう!
「gigbase」については下記から詳しくご覧いただけます。