インターネットの普及やテクノロジー技術の発展により、「メタバース」が社会全体で注目を集めています。
当記事では、娯楽としてだけではなくビジネスシーンでも活用が進むメタバースについて紹介します。
IT企業への転職を考えている方をはじめ、メタバースとは何か、注目を集めている背景、メリット、活用事例などメタバースの概要を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
メタバースとは?
メタバースとは、インターネット上に構成された仮想空間のことです。
現実世界と同じような風景の3次元空間を、自分の分身であるアバターを利用して散策し、他のアバターとのコミュニケーションやサービス・商品の売買などさまざまな体験ができます。
ここからはメタバースの概要をわかりやすく解説します。
ネット上の仮想空間でコミュニケーションをとれるツール
メタバースの特徴の一つは、ネット上の仮想空間でさまざまな人とコミュニケーションが取れることです。インターネット上であるため、現実世界では距離が離れていてなかなか会えない人ともメタバース空間では気軽に会話が楽しめます。それぞれが住んでいる場所にとらわれることなく、世界中の人とコミュニケーションを図れるでしょう。
距離が離れている相手とも会話が可能であることを活かして、友人や家族とのつながりだけではなく、仮想通貨を利用したビジネスにも活用できると注目を集めています。
なぜメタバースが注目されているのか?3つの理由
ここからは、メタバースが近年注目を集めている具体的な理由を3つ紹介します。メタバースが広く社会に広まったのは2007年ごろですが、当時は一過性のブームにすぎませんでした。その後、コロナ禍でオンラインの需要が増えた2021年ごろに再び注目を集め始めています。
ネット技術の発展が身近になったから
メタバースが社会全体で注目されるようになった理由の一つにネット技術の発展があります。インターネットを誰もが当たり前に使える時代になったことで、手軽にメタバースを体験できる環境が整ってきているといえるでしょう。
また、ネット技術の発展によりVR技術も普及が進んだことで、社会の仮想空間に対しての興味が深まったと考えられます。VR技術の発展によりデバイスやヘッドセットの軽量化と価格の低下が進み、一般の方でもより手を出しやすい環境が構築され始めています。
新しいビジネスチャンスとして注目を浴びているから
メタバースが広く広まったのは、新しいビジネスの可能性を見出されたためです。メタバースビジネスに参入した有名企業として、Facebookを運営するMeta社があります。2021年にリリースされたHorizon Worksroomsには、VR上でアバターを操作してオフィスに出勤し、会議や作業ができる機能が備わっています。
コロナ禍でオフィスへの出社が難しくなり、オンラインによるコミュニケーションが増えたこともビジネスにメタバースが活用されるようになったきっかけの一つです。リモートワークの頻度や割合が増えていることから、どのような場所にいても仮想空間を通して会議や会話ができるメタバースは今後も活用が広まっていくでしょう。
「NFT」との相性が良いから
メタバースはNFTとの相性の良さも注目されています。
NFTとは偽造ができないよう鑑定書や所有証明書が付いたデジタルデータのことです。これまでデジタルデータは容易にコピーできてしまいましたが、NFTを利用することで所有や譲渡に関する記録の改ざんが難しくなり、価値を維持することに役立ちます。
メタバースでは、このNFTを販売するビジネスが可能です。たとえば、メタバースゲーム内のアイテムを自作して販売することや土地の売買、NFTギャラリーを作成してデジタルアートを販売するなど、メタバースとNFTを利用することでさまざまなビジネスを展開できるでしょう。
私たちがメタバースを活用するとどうなる?
ここからは、実際にメタバースを利用することで得られるメリットや訪れる変化について紹介します。世界中の企業が着々と参入を始めるメタバースの特徴を理解して何ができるかを考え、活用を進めていきましょう。
エンターテインメントの多様性に触れられる
メタバースの空間では、現実同様にコミュニケーションを楽しむことはもちろん、現実世界では経験できないさまざまな体験を得ることが可能です。
たとえば、バーチャル空間の大自然に身を置いたり、危機的状況を体験したりと、現実世界では味わえない楽しみがあります。その他にもメタバースECでショッピングやメタバース空間でイベントやライブを開催することも可能です。
国境を超えたコミュニケーションが可能
メタバースの仮想空間内には自分だけではなく、リアルタイムで操作している他のユーザーも存在します。世界中のどこにいても、パソコンやスマホからメタバースへログインすれば、現実での距離があってもコミュニケーションが取れます。
現実世界では、遠方へ住んでいる方や海外在住の方と交流を図るのは容易ではありません。しかし、メタバース内であれば地球の反対側にいる人とでも気軽に交流ができます。
ビジネスチャンスの拡大
メタバース空間を利用することで、さらにビジネスの選択肢や規模を広げることが可能です。たとえば、メタバース内でモデルルームを体験できるようにし、服の試着を可能にすれば小売店にとっても追い風になるでしょう。ECショップを設置すれば、インターネットサイトの写真よりもさらに現実に近い製品を確認できますし、リアルな接客を行うことも可能です。
また、メタバース内でイベントを開くことで、現実世界の距離に関係なく参加できることはもちろん、身体が不自由な方や高齢者など普段外出してイベントに参加するのが難しいターゲット層も取り込めるようになります。
メタバースの具体的な事例3つを紹介
ここからは、より身近にあるメタバースの事例を3つ紹介します。メタバースの概念や特徴、活用については理解できたが、実際どのようなものかピンと来ていない方はぜひ参考にしてください。
ゲーム:あつまれどうぶつの森
実は有名な任天堂ソフトの「あつまれどうぶつの森」も広義にはメタバースといえます。アバターを利用してゲーム内で釣りをしたり、物を売ったりと現実世界に近い作業が行え、他のプレイヤーと交流することも可能です。
近年では、ゲーム内のマイデザイン機能にファッションブランドのジェラートピケが参入し、SNS上でデザイン画を公開しています。その他にも、アナスイやヴァレンティノなど有名ファッションブランドが続々とマイデザインでブランドデザインを公開しています。
企業の取り組み:モデルハウス見学
ビジネスシーンにおいては、大和ハウス工業がメタバース空間内でモデルルームを見学できる仕組みを作っています。また、ただ住宅展示場内を見学できるだけではなく、社員に質問や相談することも可能です。色替えのイメージも湧きやすいため、建築の新たなアプローチ方法として活用されています。
ビジネスシーンで:メタバースオフィス
Meta社ではメタバースオフィスのHorizon Worksroomsを展開しています。メタバース空間内にオフィスや会議室が設置されており、複数人が集まって同じ空間にいる雰囲気を味わいながら会議ができます。3Dオブジェクトを仲間で共有したり、画面共有やビデオチャットも併せて活用したり、利用方法はさまざまで、働き方の選択肢を広げて優秀な人材をよりよく活かすために役立つでしょう。
まとめ
当記事では、メタバースの基礎知識から注目を集めている理由、活用事例、身近なメタバース空間などを紹介しました。
インターネットの普及からメタバースは年々注目を集めるとともに距離が近い存在になってきています。現実世界と同じようなことやそれ以上の体験を実現できることから、ビジネスシーンでの活用も増えてきています。
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