こんにちは。ギグベースプラス編集部です。
働き方の多様化により、オフィスに出社せずに勤務する「リモートワーク」の方も増えてきました。リモートワークにおいて障壁だとされているのがチームメンバーとのコミュニケーション。離れていてもコミュニケーションが円滑に取れるよう、コミュニケーションツールも近年発展を遂げています。
今回はギグベースでも導入しているバーチャルオフィスツール「Gather」について、実際に利用してみて感じたこと、それを踏まえたバーチャルオフィスのメリットやデメリットなどについて紹介していきます。
Gatherってなんだろう?と思っている方やバーチャルオフィスの活用事例などを知りたいと思っている方へ、記事を参考にしていただきたいです。
目次
バーチャルオフィスツール「Gather」とは
Gatherは、Gather Presence社が提供しているバーチャルオフィスコミュニケーションツールです。
Gatherでは、会社を仮想空間に落とし込んだようなデザインで、デスクや会議室などをカスタマイズし、実際のオフィスにいるような感覚で仕事をすることができます。オンライン上でミーティングをしたり、同じ空間にいるメンバーと気軽に話したりすることが可能です。
より詳しい機能等については公式のホームページからチェックしてみてくださいね!
導入のきっかけ
ギグベースでGatherを導入したきっかけは、新型コロナウイルスが流行し、出社からリモートワークをするメンバーが増えたことです。出社して業務を行うメンバーとリモートで業務を行うメンバーの間でのコミュニケーションツールとして、導入がスタートしました。
最初はエンジニアやマーケティングチームなどの”原則出社しないメンバー”から利用を開始し、その後に続いて、ハイブリッドワークをしているチームが利用を開始しました。2023年6月以前は1日10人程度が日中アクティブな状態でしたが、8月以降は30名近くがアクティブな状態になり、Gatherの利用が活発になってきています。
gigbaseのバーチャルオフィス
それでは、いよいよギグベースのGather空間(スペース)の紹介です!
こちらがGatherログイン後の画面です。実際の本社オフィスに近い形でデスクが並んでいます。
デスクにお花・ドリンク・食べ物などのツールを置いたり、周りを飾ったり、いろいろなカスタマイズを施すことができます。写真からも分かる通り、メンバーの個性がデスクから溢れ出ていますね。笑
ギグベースのGatherスペースは2階も存在しています!
階段を利用して屋上へ行くことが可能で、画像のように噴水を設置したり、ピアノを置いたりすることもできます。
ギグベースではGatherを利用するうえで、いくつかの独自のルールを決めています。
リモートワークのメンバーは、Gatherにログインすることを義務付けられていて、社内での会議はGatherで行うことが推奨されています。
また、ステータスを設定して「今すぐ話しかけても大丈夫かどうか」の意思表示をする必要があります。電話応対や外部との会議でGatherにいない時には「応答不可」というステータス、逆にGatherにいる間は「応答可能」にしておくことで、スムーズにコミュニケーションが取れる、というわけです。
Gatherを利用するタイミング
Gatherを利用するタイミングですが、
- 会議
- 会議まではいかないけどちょっと話し合いたいとき
- 雑談
などがあげられます。
会議をするときには、参加メンバーが会議室に集まって話します。会議室に入れば、その会議室エリアの中にいるメンバーの音声だけが聞こえる状態になります。業務や職務によっては入室を制限したい時もあるので、その場合には、内側からドアを閉めて外から新たにメンバーを入れさせなくすることも可能です。
「会議まではいかないけど話し合いたい」というシチュエーションでも、話したい相手のデスクに近寄ることで簡単に声をかけることができるため、ほとんどオフィスにいる時のような感覚で利用できます。(画像のように、発言者にはリアルタイムで吹き出しがつきます)
「ちょっと話しかけたい、でも話しかけて良いタイミングかどうかわからない」といったときに便利なのが「手を振る」機能。話しかけたいメンバーに対して手を振るアイコンをクリックすることで相手に手を振ることができます。相手が手を振り返してくれたら応答可能である可能性が高いと認識できますね!
Gatherの使い心地は?
ここからは実際にGatherを使ってみて感じたこと、メリットデメリットをお伝えします。
感想
ゲーム感覚でおもしろい!
アバターやデスク周りのツールを自由にカスタマイズできる点が非常におもしろいと感じました。アバターが踊ったりクラッカーを散らしたり、ゴーカート(バイク)に乗って空間を走り回ったりすることもできます。
画像のように、[z]キーを押すとアバターがダンスし、[f]キーを押すとクラッカーを散らすことができます。
こちらはアバターがゴーカートに乗っている様子です。カートの近くで[x]キーを押すと、乗ることができます。カートに乗ると、歩くよりも速く移動することができますよ。
良かった点
出社しているような気持ちになる!
会議室にいればその空間に入っている全員と同時に話せる状態になれますし、オープンスペースではアバター同士の距離が近くなるにつれて声が聞こえるようになる点が、リアルなオフィスに限りなく近い使い心地を生み出していると感じます。
また、画面共有やホワイトボードなど、実際のオフィスシーンを想定した機能が備わっており、「出社している」感があります。
コミュニケーションが円滑になった!
アバターを通して、メンバーが対応可能な状態であるかが可視化されて分かるようになったので、円滑にコミュニケーションができるようになりました。また、他部署の人との物理的距離がなくなったため、よりコミュニケーションが取りやすくなり、やりとりが活発になりました。
懸念点
画面共有などの挙動が重い
これはパソコンのスペックにもよるかもしれませんが、機能が充実している分、挙動が重く感じる場面があります。挙動が止まって困るような重要な会議には、オンラインミーティング専用のツールを利用するといいかもしれません。
ノイズキャンセル機能が弱い
Gatherにはノイズキャンセリング機能が搭載されていますが、他のオンラインミーティングのツールに比べるとその機能は劣る印象があります。前述の通り、オンラインミーティングの機能を重視するのであれば、それ専用のツールを使用した方が良いかもしれません。
バーチャルオフィスツールを導入することのメリット、デメリット
ここまで、実際にバーチャルオフィスツールを導入した事例紹介をしてきましたが、バーチャルオフィスツールを導入することによってビジネスシーンにはどのようなメリットデメリットがあるのかをご紹介します。
メリット
バーチャルオフィスツールは、リモートワークと掛け合わせることで、コスト削減、コミュニケーションにおける柔軟性の確保など、多くのメリットを享受できるビジネスツールの選択肢となっています。
主なメリットは下記の通りです。
- 気軽にコミュニケーションがとれる
- 働く場所の制約を受けなくて済む
- 孤独感の軽減
気軽にコミュニケーションがとれる
バーチャルオフィスツールでは仮想空間に常時アバターを表示できるため、メンバーを一目で把握することができます。オンラインチャットツールだけでは相手の状況を把握できず、声をかけるタイミングが分かりづらいという側面がありました。バーチャルオフィスツールではメンバーの状況をリアルタイムで把握できるので、気軽にコミュニケーションが取れる環境を確保することができます。
働く場所の制約を受けなくて済む
バーチャルオフィスツールを利用することで、遠方に住むメンバーがその場所で業務に参加することできるので、メンバーが本社などで集まらなくてもコミュニケーションを維持することができます。
孤独感の軽減
リモートワークの場合、自宅で一人で作業をする日々が続いてしまうと、誰でも孤独感を感じてしまうもの。バーチャルオフィスツールでは、メンバー同士で気軽にコミュニケーションを取ることができ、社内での孤立を防ぐことができます。
デメリット
バーチャルオフィスツールは多くのメリットを提供してくれる一方で、いくつかのデメリットも存在します。以下に、バーチャルオフィスツールの主なデメリットをいくつか挙げてみましょう。
- パソコンへの負荷が大きい
- メンバーを監督するのが難しい
- 慣れるまでに時間がかかる
パソコンへの負荷が大きい
オンライン上の仮想空間でやり取りを行うため、インターネット通信が常に行われている状態になります。他のアプリケーションツールを利用しながら作業を行っている場合は、バーチャルオフィスツールの導入によって、パソコンへ過剰に負荷がかかってしまう可能性があります。またオンラインでの利用が必須となるため、安定した通信環境下で常に利用しなければいけません。
メンバーを監督するのが難しい
リモートワークとバーチャルオフィスを掛け合わせた体制の場合、プロジェクトの進捗状況やタスク遂行のモニタリングを行う上で、意識的に確認を行わないと、業務が遅延したり漏れたりする可能性があります。顔を合わせない分、積極的にバーチャルオフィス内で話しかけて進捗を確認していく必要があります。
慣れるまでに時間がかかる
バーチャルオフィスツールを利用するにあたり、操作方法を理解する必要があります。人によっては慣れるまでに時間がかかり、使いづらいと感じるかもしれません。導入する際には事前の操作説明などを行い、実際に使い始めてからのサポート体制も整えたほうが良いでしょう。
バーチャルオフィスツールを導入する際には、これらのデメリットを補完する対策や解決策を考慮し、適切な運用方法を考えておくことが重要です。
バーチャルオフィスツールを取り入れるべきか
バーチャルオフィスツールを取り入れるかどうかは、企業や個人の状況、ニーズなどによって異なるでしょう。導入に関する判断にあたっては、以下のような要因を考慮しておくことがポイントです。
職種によっては適さないことも
バーチャルオフィスツールは、SE(システムエンジニア)、プログラマー、デザイナーなどの出社をしなくてもオンラインで作業ややりとりができる職種には適しているといえますが、対面でのやりとりが必要とされるような職種には適していない場合があります。
コスト削減の必要性
バーチャルオフィスツールをリモートワークと掛け合わせて利用することで、オフィスを縮小したり、従業員の交通費も削減できるため、関連コストを削減できる可能性があります。コスト削減のニーズが社内にある場合は、導入を検討する価値があるといえるでしょう。
まとめ
ここまで、Gatherを利用してみての感想やメリットデメリット、バーチャルオフィスの導入のヒントについてお伝えしました。
前述の通り、Gatherでは、バーチャルオフィスツールでありながら「出社している」ような感覚でコミュニケーションをとることが可能です。
最終的な導入判断や導入タイミングについては、自社の状況やビジョンに基づいて行うと良いでしょう。バーチャルオフィスのメリットとデメリットをバランスよく考慮し、自社にとって最適な選択をすることが大切です。
この記事を読んでぜひGatherについて理解を深めてくださったら幸いです。