求人数が多い時期の場合は希望通りの求人や条件のよい求人が見つかる可能性が高くなるため、転職を成功させるにはタイミングが大切です。
転職に適したタイミングをつかむ方法として、採用トレンドをチェックする方法があります。転職を考えている人に特に影響するのが中途採用のトレンドです。
本記事では今後考えられる中途採用のトレンドを紹介します。主な業界別の状況や今後の動向についても解説しますので、転職を考えている人はぜひ参考にしてください。
目次
【最新!】中途採用トレンド予測を紹介
終身雇用が一般的でなくなり転職者が増えたのと同時に中途採用のニーズは高まっています。コロナ禍で一時的に減った時期もありましたが、景気や少子高齢化による人手不足の影響などにより中途採用の求人数は回復傾向にあります。ここではここ数年の傾向を踏まえて予測した今後における中途採用のトレンドを紹介します。
有効求人倍率は1.0倍を超えが予想される
直近の有効求人倍率は仕事を探している人数より求人数のほうが多いことを意味する「1.0倍超え」が予想されています。日本では2020年に始まったコロナ禍により有効求人倍率が一時的に低下していましたが、2021年度から2022年度にかけて再び上昇傾向にあります。
なお、厚生労働省によると2022年度の平均有効求人倍率は1.28倍でした。今後も引き続き採用難が継続すると予想されています。
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和4年12月分及び令和4年分)について 」
求人メディアを使った人材確保が活発になる
求人数が増えている背景にはコロナ禍の影響で止まっていた採用活動を再開した企業が増えていることが挙げられます。企業の人材確保が活発になっていることは、求人メディアへの掲載件数が増加していることからも分かります。求職者にとっては求人数が増えて選択肢の幅が広がっていると言えるでしょう。就職や転職を検討している人は求人メディアに登録したり、新規求人をこまめにチェックしたりするのがおすすめです。
経験者採用から未経験者採用への転換
中途採用でも未経験者を募集する企業が増えている点は採用トレンドの大きな特徴です。少子高齢化により、多くの業界で人材不足が問題になっていると言われています。経験者のみに絞った採用活動では十分な人手を確保するのが難しいため、未経験者採用へ切り替えた企業が多いのだと考えられます。
従来の中途採用の傾向と比べると、求職者が未経験の仕事に挑戦しやすい環境になると予想されています。
在宅・フルリモート案件の需要が高まる
社会の流れや働き方の多様化により在宅勤務やリモートワークの需要が高まり、企業も変革を求められています。
求人メディア内のキーワードランキングを見ると完全在宅やフルリモートワークなどのワードが急上昇していることから、求職者からのニーズが高いことが分かります。企業にとっては在宅勤務やフルリモートワークができる環境を提供することで、優秀な人材を確保できるチャンスが広がると言えるでしょう。
【業界別】企業と求職者の動向
全体的に中途採用を含む採用活動は活発化していますが、業界によってトレンドや求められる人材は異なります。ここではITや自動車、環境・エネルギーや医療・医薬品、人材と教育5つの業界について、企業と求職者の動向を紹介します。
IT業界
IT業界は人材の需要が高く、中途採用が継続して活発に行われている業界の一つです。人材不足を背景に未経験者採用も増えていることも特徴として挙げられます。IT業界に興味を持っている求職者にとってはチャレンジできるチャンスだと言えるでしょう。
また、在宅勤務やフレックス制度など多様な働き方を導入する企業が増えていることもIT業界の特徴です。働き方の自由度が高い企業を探している人にもおすすめの業界です。
自動車業界
自動車業界では近い将来、EV(電気自動車)が本格的に量産段階に入ることを見据えて積極的に採用を行っています。特に技術職だけではなく調達購買や事務系も含めた幅広い職種で求人が増えていることが最近の採用トレンドの特徴と言えるでしょう。
また人材不足を補うため、自動車業界は中途採用に積極的な業界でもあります。中でも技術職や製造職、営業職は未経験者や異業種からも転職しやすい職種です。
環境・エネルギー業界
電力やガス、非金属などの資源を扱う環境・エネルギー業界でも採用活動が活発化しています。ただし、環境問題への関心が社会全体で高まり続けている一方で、企業が求める専門知識を持つ人材が少ない傾向にあります。経験や資格、DX関連の知見を持つ人材であれば関心を示す企業は多いでしょう。
また、ジョイントベンチャーを立ち上げる事が多い再生可能エネルギーの分野では金融や経営に関する知見を持つ人材のニーズもあります。
医療・医薬品業界
医療・医薬品業界では安定した採用が続いています。業務内容の特性から専門職に関しては経験者の採用が中心です。
ただし、医療従事者向けに医薬品の提案・営業を行うMRに関しては早期退職の一方で、中途採用も定期的に行われている状況です。経験者はもちろん、異業種でも営業の経験があればMRへの転職のチャンスは十分にあると言えるでしょう。
また、ワクチンや医薬品の開発に関連してバイオ系人材の需要が高まる傾向にあります。
人材・教育業界
人材業界では特に営業職の需要が高く、採用が活発化しています。働き方やキャリア形成に関する考え方が多様化している現在では、求職者のニーズや悩みに寄り添える営業力の高い人材が重宝されるでしょう。
一方、教育業界も採用は好調です。最近は子ども向けの学習塾に限らず、スポーツやプログラミングなど多様な教室を展開する企業が多いため、求人の幅も広がっています。得意なことを活かして働きたい人は、ぜひチャレンジしてみましょう。
これからの中途採用の動向
ここからはこれからの中途採用の動向について予測されることを2つ紹介します。人手不足や働き方の多様化など、中途採用を取り巻く環境は常に変化しています。今後の動向をつかんで転職活動に活かしましょう。
求職者側が選ぶ傾向に
直近の有効求人倍率は1.0倍を超えることが予想されています。つまり、求職者よりも求人数のほうが多い状況のため、求職者が職を選べる傾向にあるということです。
また、求人メディアを使うことで求職者は数多くの求人を簡単に比較できます。企業から見ると、求職者に興味をもってもらえる工夫が必要です。写真や動画をふんだんに使ったコンテンツ作りや社員のインタビュー記事掲載など、企業の魅力を伝える手法がトレンドとなるでしょう。
未経験者採用の窓口が広がる
労働人口の不足により経験者のみを採用しようとすると必要な人数を確保できない状況になる可能性があります。経験者の採用を続けつつも、未経験者を採用して自社で育成することを検討するほうがよいと考える企業は増えるでしょう。
このような事情があり、求人票において未経験者OKをアピールしている企業は少なくありません。求職者にとっては未経験の業界や職種へ挑戦できる機会が増えています。やってみたい仕事がある人はぜひチャレンジしてみましょう。
まとめ
近年の採用現場においては、全体的に中途採用が活発に行われており、業界や職種によっては未経験者にもチャンスがあります。
また、社会の変化に対応して在宅勤務やフルリモートワークのような多様な働き方ができる求人も増えています。
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