社会人として働いている方なら、一度は、人間関係におけるトラブルを経験したことがあるかもしれません。
上司や同僚、後輩などの上下関係やさまざまな考え方を持つ人が集まっている職場のなかで、常に人間関係を良好に保つのは簡単なことではないでしょう。
ですが、今後も長く働いていくためにも、ほとんどの方が可能な限りストレスフリーな環境で仕事をしたいと願っているものです。
今回は、人間関係に関する悩みやトラブルの内容、また、人間関係を良くする方法もご紹介します。周りの人間だけでなく自分の取るべき行動なども併せてご紹介しますので、参考にしてみてください。
目次
職場の人間関係で悩む人は少なくない
自分だけが人間関係で悩んでいるのではないか、と考えている方も少なくないでしょう。職場環境や人間関係のトラブルは大半の企業が抱えている問題であり、人間関係を理由にした退職は大きな課題として取り上げられています。
ここでは、どのような悩みやトラブルが発生しているのかご紹介します。
苦手な上司・同僚がいる
毎日顔を合わせる上司や同僚のなかでも、苦手意識のある人や根本的に合わない人がいるかもしれません。顔を合わせるだけでなく、一緒に行動をしなければならなかったり、連絡を密に取る必要があったりする必要があると余計にストレスが溜まってしまうでしょう。
同僚の場合ならある程度は気を使わずに済んだり、こちらの意見を伝えたりすることも可能かもしれません。しかし、上司となると諦めるしかないと判断してしまい、どうしようもない状況から抜け出せなくなってしまう人も少なくありません。
会社内での競争意識が強い
社員同士や会社全体の競争意識が強い職場では、職場の空気が張りつめていることが多く、気付かない内にストレスを蓄積してしまいます。
特に営業職などの成果や売上が自身の評価に直結する企業などでは、業績を伸ばさないといけない、他の人と比較されてしまう、というのも大きなストレスです。休まる場のない職場のストレスと合わさってひどく消耗してしまう人も少なくありません。
職場で孤立している
遅刻などの問題行為がなく、会社での業績が良くても、嫉妬やいじめなどの理不尽な理由によって孤立してしまうこともあり得ます。
特に、孤立しやすい人の特徴には「協調性がない」「コミュニケーションが少ない」などがあり、自分では孤立する理由に気付けない方も少なくありません。
孤立しても「仕事に集中できる」「周りを気にしなくて良い」など、メリットとしてとらえるポジティブな考え方が必要な場合もあります。
自分なりに改善しても必ずしも人間関係が回復するとは限らず、余計に消耗してしまう恐れもあるため、自分に合った職場への転職も一つの手段です。
自分だけ待遇が悪いと感じる
多くの業務に追われている、上司などから執拗に叱咤される、などの理由から「自分だけ待遇が悪いのではないか」と感じることもあるでしょう。
実際に、上司が子供じみた嫌がらせやパワハラをしてくるというようなトラブルも多く、自分だけで悩んでしまうケースも少なくありません。
しかし、不満に感じて嫌な気持ちのまま過ごすのではなく、本当に自分だけなのか客観的に判断する必要もあります。
人間関係のトラブルが多い職場の特徴
人間関係の悪い職場は、普段のコミュニケーション不足や社員同士のトラブル、会社自体に問題がある場合があります。
特に人間関係のトラブルが多い職場の特徴は次のとおりです。
- 挨拶が少ない
- 協力して仕事をしていない
- 情報共有が少ない
- 悪口や噂話が絶えない
項目ごとに解説しますので、自分の会社が該当しているかどうかチェックしてみましょう。就職・転職を考えている方も、これから就職を考えている企業が当てはまっていないか確認してみてください。
挨拶が少ない
人間関係を構築するうえで重要なコミュニケーションである「挨拶」が少ないケースがあります。
挨拶は、チームワークや情報の共有などを円滑に行なうためにも必要なコミュニケーションの一つであり、人の印象を左右する大切なものです。
仮に自分が苦手とする相手であっても、最低限の挨拶は社会人としても欠かさずに行なわなければなりません。
協力して仕事をしていない
社員同士の連携や会社全体の仕組みがなく、チームとして成り立っていないのも特徴です。個人の成果がいくら高くても、会社全体の業績には貢献できません。
バラバラに仕事をするのではなくチームで協力することで、より良いアイデアが出たり、ミスの回避や迅速なリカバリーができたりと、大きな成果につながりやすくなります。
情報共有が少ない
社員同士の情報共有は、会社の成長や生産性向上に不可欠です。コミュニケーション不足が原因で情報共有ができていないのは、非常にもったいないことといえます。
会社全体で情報共有をおそろかにし、コミュニケーションの仕組みや社員同士の関係性の構築ができていないと、業務の進捗状況の把握ができずに生産性が低下する傾向があります。
悪口や噂話が絶えない
人の悪口・陰口や悪い噂話などが絶えない環境は、人間関係の悪い職場の特徴です。
本人の耳に入ってしまうと、直接言っていないとしてもコミュニケーションが取りづらい雰囲気になります。また、悪口などを聞かされている人も、自分が悪口を言われる標的になることを恐れて止められない、などの悪循環が起きているケースもあるでしょう。
人間関係を少しでも良くする方法
職場の人間関係を改善するのは、社員同士の問題だけでなく会社全体としての問題も考えられるため、容易ではありません。自分から行動してみようと思っても、具体的にはどうすれば良いのかわからない方も少なくないでしょう。
ここでは、自分の身近な環境から人間関係を少しでも良くしていく方法をご紹介します。
自分の意見を伝えてみる
自分の意見を伝えることは、相手が不快になったり、関係が悪くなったりする恐れがあるため簡単なことではありません。しかし、現在の悪い状況が続くよりも、思い切って自分の意見を伝えることで改善されるケースもあります。
実際に伝えるときには、相手の気持ちや意見を否定してしまうような言い方は避け、可能な限りやわらかい表現を用いて伝えてみましょう。
伝えたい内容がきつい言い方になっていないか判断できない場合は、一度文章に書き起こしてから整理してみるのもおすすめです。
相手に期待しすぎない
「この人ならわかってくれるのではないか」と期待しすぎてしまうと、うまくいかなかった場合に裏切られたように感じるケースもあります。
その人とはたまたま相性が良くなかっただけということもあるため、適度な距離感を持って人付き合いをしていくのが重要です。
働く意味を考え、仕事だけの関係だと割り切る
「自分のしたい仕事かどうか」など、今の職場で働いている意味をもう一度考えてみましょう。そのまま続けていくのであれば、仕事をして対価を得る場所だと割り切ってしまうのも一つの方法です。
無理に上司や同僚と仲良くなる必要はありません。社会人としてのマナーと仕事への実直な姿勢があれば、周囲との適度な距離感を維持したまま、自分の仕事に集中できるようになります。
自分の考え方を変えてみる
上司や同僚に対して、自分がなぜ苦手意識を持っているのか考えてみましょう。上司や同僚が優れていることに対する嫉妬から、苦手だと思っている場合も少なくありません。
また、周囲の人間は自分が思っているほど気にしていない可能性もあり、周囲の人間をあまり気にしすぎないようにすることも重要です。
自分の行動を変えてみる
自分に悪気がなくても、相手にとっては嫌な行動かもしれず、知らず知らずのうちに嫌な印象を与えている恐れがあります。
自分の行動やコミュニケーションが一方的になっていないか客観的に判断し、意識して相手の話を聞いてみましょう。
まとめ
人間関係のトラブルは組織としての問題もあり、簡単に解決できるものではありません。しかし、自分の行動や考え方によっては、身近な環境を改善できる可能性もあります。
しかし、人間関係のトラブルでストレスを抱え続けていればメンタル疾患の発症などに繋がりかねません。無理せず周りの人に相談するなど、自分に合う適切な対処法を見つけましょう。