近年メディアやSNSでVUCAという単語を多く見かけます。特にIT系の仕事をしている場合は取引先や上司との話題に出てくる可能性があるため理解が必要です。
当記事ではVUCAとは何かをわかりやすく解説します。また、VUCA時代の到来で私たちに求められる変化、転職時に知りたいVUCAの必要性も紹介します。変化に対し柔軟に対応できるマインドセットを身につけましょう。
目次
そもそもVUCAとは
ここではVUCA(ブーカ)の概要を紹介します。ビジネスシーンでの活用が目立つため基本的な意味を把握しましょう。
変化の激しい時代を指す
VUCAの読み方は「ブーカ」で、わかりやすくいうと「複雑かつ不透明な状態」を表します。なお、用語は下記4の頭文字を取って作り出された言葉です。
・Volatility(ボラティリティ):変動性の意
・Uncertainty(アンサートゥンティ):不確実性の意
・Complexity(コムプレクシティ):複雑性の意
・Ambiguity(アムビギュイティ):曖昧性の意
現代社会は急激な技術の発達や地球環境の変化により常に変化が起こっています。昨日まで安定していた企業が急に倒産したり従来通用していたビジネスモデルで集客ができなくなったりするケースが多く見られるでしょう。
ビジネスにおいて、変動が大きかったり今起こっている事象が複雑かつ曖昧だったりすることを総じてVUCAと言い、目まぐるしい変化の現代を「VUCA時代」と呼んでいます。
なお、VUCAは元々軍事用語だったものが転じてビジネスにも使われています。
VUCA時代に私たちが求められること
VUCAとは変化に富んだ世の中や「いままではこうだった」が通用しないシーンが多く発生します。
ここからはVUCA時代を生きるために求められる考え方やスキルを解説します。変化に対応できるマインドセットを行いましょう。
変化に対応する柔軟性
VUCAは不確実かつスピーディーな変化を表します。日々未曾有の変化が起こる中、凝り固まった思考をしていると時代に置いていかれます。新しいことが起こった場合、フラットな視点で物事を考えられる柔軟性が欠かせません。
具体的には固定概念を一度捨てる方法があります。たとえば「仕事は朝8時から17時まできっちりするもの」という考えが根強い場合、所属する企業がフルフレックスタイムを導入したときに混乱し、働き方がわからなくなるでしょう。
最近では働く場所や時間を問わず、自分が最大限パフォーマンスを発揮できる自由な会社づくりが目立ちます。そのため、拘束時間に重きをおくのではなく「自分はどんな時間組みで働くと最大限成果を発揮できるか」に視点を変えることが欠かせません。固定概念に囚われると「自由な勤務時間ではサボる人が出てくるだろう。頑張る人が不公平に評価されるから嫌だ」と変化を遠ざけてしまうでしょう。
働く上で「一番先の人」へ届ける意識を持つこと
VUCAの中では目の前の課題や人に集中せず、少し先へ視線を移した上での思考が大切です。具体的には会社のためだけでなく、商品やサービスを提供するお客様のことまで考えて行動しましょう。
会社の売上のためだけでは利己的になり顧客が離れていく可能性があります。また、会社の今の利益を見ていては数ヶ月や数年後にニーズに変化があった場合、素早く察知できずビジネスチャンスを見逃す可能性もあるでしょう。
どの会社に所属するとしても、目先の利益だけでなく長期目線かつステークホルダー全体を意識した働き方が大切です。
日本型の雇用システムからの脱却
かつての日本は終身雇用制度が整っており、一度入社した会社では定年まで働くスタイルが一般的でした。しかし、少子高齢化や働き手不足の課題から終身雇用制度は終わりを告げ、転職もブームになりました。
日本で古くから続く雇用システムはVUCA時代に適しません。定年まで安定して働ける会社という考えを持っていると、今の会社にしがみつくこととなり柔軟に対応できなかったり対策が後手に回ってしまったりします。
変化が大きい時代では、これまでの価値観を大切にしつつも既存の雇用システムを疑い、転職時は対策が欠かせません。
VUCA時代に転職を成功させるために!!3つのコツ
転職が当たり前になった昨今ですが、自分に合った会社を探すにはいくつかのポイントを押さえる必要があります。ここからはVUCA時代に転職を成功させるときに必要なコツを3つ紹介します。
いくつものスキルを身につける
まずは今のスキル以外にできることを増やしましょう。
終身雇用制度が崩壊し、自分で生きる力が求められます。所属する会社もいつどうなるか分からない時代では、今の会社だけにとどまらずリスキリングを行い、働き方の選択肢を広く持ちましょう。
なお、リスキリングは現在の仕事はもちろん、他の仕事でも活かせるスキルを身につけることを指します。常に新しい知識やスキルを習得する習慣を身につけるとIT技術の進歩やビジネスモデルの変化に対応できるでしょう。
近年リスキリングは政府も支援し企業に呼びかける程に広がりを見せています。働きながら新たな選択肢を考えることもおすすめです。
コミュニケーションスキルの向上
知識やスキルとともにコミュニケーション能力も磨きましょう。コミュニケーションは人間関係や業務の基盤となるスキルです。人とスムーズに会話ができれば仕事を覚えやすかったり困りごとを伝えられたりし、働きやすさを感じます。
コミュニケーションスキルの向上には、まず人の話を丁寧に聞くことが欠かせません。また、話を聞いた上で共感し、自分が思ったことをわかりやすく伝える力も必要です。コミュニケーション能力は一朝一夕で身につくものではありません。会社で同僚と話をしたり、プライベートでサークル活動に参加したりして力をつけましょう。
自分のやりがいを人のために活かせる手段の発見
目まぐるしい変化の中では会社のためだけを思って働いていては心身ともに疲弊します。そのため、自分が得意なことや自己実現を兼ねて働ける職場を選ぶとモチベーションを維持しやすいでしょう。
具体的には労働時間や給与だけで求人を判断せず、業務内容が自分のやりたいことか、スキルを活かせるかを確認します。自分の得意なことを活かして人の役に立てると「働いていて良かった」と充足感を得られます。
VUCA時代に働きたい!おすすめ企業の特徴
ここからはVUCA時代の転職において、おすすめの企業に共通する要素を解説します。変化に強い企業は目指す先が明確かつ改善がスピーディーです。
ビジョンが明確で具現性がある
目指すところが明確かつ、自分たちがやるべき行動が表明されている企業は変化の中でも軸がブレずに運営可能です。変化を前提にしながらも「うちの会社はこれを目指す」と筋が通っていれば従業員も迷わず、やるべきことに集中できます。
求人を探す場合は企業サイトや代表者のSNS等を判断材料にしましょう。
研修体制や制度が常に改善されている
時代の流れに沿って制度を変えられる会社は強い傾向があります。公式サイトでこまめに社内制度の改善(福利厚生や評価制度)を発信している企業は永続的に成長できる可能性が高いでしょう。
特に、従業員の声を即時反映している企業は社内の風通しが良い特徴を持ち、働く上でストレスを感じにくいメリットがあります。
働く人にエネルギーがある
社員のSNSや公式サイトで発信されるメッセージにエネルギーを感じられる場合、どんなことが起きても企業一丸となり乗り越えられる強さがあります。企業によっては従業員がSNSを運営し情報提供しているケースも見られ、従業員の考えや仕事への姿勢を見ると士気が高い企業かを判断できます。
なお、いくら士気が高くとも強制的にやらされている雰囲気が見える場合はブラック企業である可能性が高いでしょう。人の発言を的確に判断する力が必要です。
まとめ
VUCAは変化を表す用語で、現代社会の在り方を考えるきっかけになります。起こることのほとんどに保証がない不確実なものであるため、自分で知識やスキルの習得を元に判断する力が求められます。
また、転職する場合は変化の中で存続できる企業選びが欠かせません。
今回紹介したポイントを踏まえ、かつ自分の強みを活かせる求人選びを行いましょう。
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