職種を大まかに分類する方法としてホワイトカラー・ブルーカラー・グレーカラーといった名前があります。それぞれが具体的に何を指しているか知らない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ホワイトカラー・ブルーカラー・グレーカラーそれぞれの特徴や該当する職種をはじめ、向いている人を紹介するとともに、ホワイトカラーが抱える問題などにも触れていきます。ホワイトカラーに必要なスキルも紹介しますので、転職を検討している方は参考にしてください。
目次
ホワイトカラーとは
ホワイトカラーとはオフィスワークを中心として働く職種を指します。キャリアチェンジの転職を検討している方は、職種と区分を知る参考にしてください。
ホワイトカラーの特徴
ホワイトカラーは、オフィスで仕事をしている人や頭を使う仕事をしている人が該当します。一例として下記が挙げられます。
- 事務
- 企画職
- エンジニア
- 弁護士
- 税理士
- 司法書士
- 研究者
- 医師
税理士では企業や個人に対して、法人税や所得税などの税金関連の納税サポートがメイン業務となります。また、エンジニアはソフトウェアの設計や開発を担います。ホワイトカラーはパソコンスキルや専門的な知識・技術が求められる傾向です。
ホワイトカラーの仕事が向いている人
ホワイトカラーは、人と関わるのが好きな人やマネジメントスキルがある人、PC作業が得意な人、丁寧で正確な仕事ができる人などが向いています。
チームで連携したり顧客と商談したりなど、人と関わる場面が多いためコミュニケーション能力が求められます。また、ホワイトカラーの仕事でキャリアアップとして管理職を目指す場合は、マネジメントスキルも必要です。オフィスワークが中心でPCを使った作業がメインになることもあるため、PCスキルが高い人も向いているでしょう。
ブルーカラーとは
ブルーカラーとは、工場や建設現場を中心として働く職種を指します。ライフラインを支える仕事や人々の生活に欠かせない物資を生み出す仕事など、社会的意義が大きい職種です。こちらでは、ブルーカラーの特徴や該当する職種、向いている人などを紹介します。
ブルーカラーの特徴
ブルーカラーは、建設業や製造業などの生産現場での仕事や肉体労働を行う人が該当します。たとえば、工場作業員や整備士、建設員、土木作業員、修理スタッフなどです。作業員や技術者として現場に出るため、体力が求められる傾向です。
また、未経験でもチャレンジしやすい職種が多く、現場で経験を積めるメリットがあります。知識や技術を身に付ければ、同じ業界で即戦力として扱ってもらえるため転職しやすい特徴もあります。
ブルーカラーの仕事が向いている人
ブルーカラーは、まじめな人や体力がある人、周りの声を聞ける人などが向いています。現場で肉体労働を伴う作業が多い仕事のため体力が求められます。危険な現場での作業も発生するため、一歩間違えれば大けがにもつながりかねません。身体への負担が大きい傾向があるため体力は必須といえます。
また、長時間にわたってミスなく作業を続けなければならないため、集中力をもってまじめに作業できる人も重宝されます。現場監督の指示やチームの声かけを聞きながら作業を行うため、周りの声に耳を傾けられる人が向いているでしょう。
グレーカラーとは
グレーカラーとは、ホワイトカラーとブルーカラーの特徴を併せ持った仕事を中心として働く職種を指します。また、どちらにも分類できない仕事も該当します。基本的に第三次産業は分類が難しいためグレーカラーとよぶ傾向です。こちらでは、グレーカラーの特徴や該当する職種、向いている人などを紹介します。
グレーカラーの特徴
グレーカラーは、頭脳労働と肉体労働を併せ持つ仕事や頭脳・労働で分類が難しい仕事などをしている人が該当します。たとえば、営業職や工場施設での管理職、専門知識が必要な技術者、情報処理技術者、サービス業、保安職業従事者などです。
グレーカラーの分類には明確な決まりがありません。同じ職種でも実際の業務内容によってホワイトカラーに分類されたりグレーカラーに分類されたりします。あくまでおおまかな分け方として把握しておきましょう。
グレーカラーの仕事が向いている人
グレーカラーは、コンピューターに関する専門的な知識や技術を持っている人、車の運転技術がある人、マネジメントスキルがある人などが向いています。グレーカラーは両方の特徴を持ち合わせているため、職種によってさまざまなスキルが必要です。
ホワイトカラーが抱える社会的な問題
ホワイトカラーはオフィスワークが中心で賃金も安定しており、肉体労働がないことから体力に自信がなくても働きやすいイメージがあるのではないでしょうか。安定して働ける印象のホワイトカラーでも長時間労働や精神的ストレスなどの問題が生じています。こちらでは、ホワイトカラーが抱える社会的な問題を3つ紹介します。
長時間労働による過労
オフィスワーク中心の場合、パソコンがあれば基本的にどこでも作業できます。これまでは、オフィスに通勤して時間になればパソコンを閉じて退勤する働き方が多かったため、作業時間が限られていました。
しかし、近年リモートワークの普及により、自宅や外出先でも仕事ができる環境が整ってきたため、出勤の負担が軽減された代わりに長時間労働や休日の作業が発生しやすい問題が生じています。どこでも作業できるからこそ仕事とプライベートのメリハリをつけることが大切です。
仕事に対する精神的なストレス
仕事において電話対応や顧客対応、クレーム対応など他者とかかわるシーンが多いホワイトカラーは、精神的な負担が発生しやすい課題があります。また、個人に課される業務量や責任の大きさからも精神面で疲弊してしまうことが多いようです。
精神的なストレスをため込みすぎないためにも、仕事以外の時間を活用して気分をリフレッシュするタイミングを作る必要があります。また、業務内容が向いていないことでストレスを感じる場合は、部署の移動や転職を検討するのも一つの手段です。
AIやロボットの仕事になる可能性がある
ホワイトカラーの中でもデータ入力といった単純作業や、データの分析などはAIやロボットが得意とする分野のため、IT技術の発展により人が作業する仕事の幅が狭くなる可能性があります。仕事を続けていくためにはコミュニケーション能力や創造力などAIやロボットが担えない分野のスキルアップが必要です。
ホワイトカラーに必要なスキル
ホワイトカラーの職種に就くために必要なスキルを3つ紹介します。ホワイトカラーの仕事への転職を検討している方はぜひ参考にしてください。
パソコンスキル
オフィスでパソコンを使って作業することが多いため、基本的なパソコンスキルは必須です。タイピングはもちろんメールのやり取りなどの最低限のスキルから、データ管理に使用するエクセルや資料作成に活用するパワポなどオフィス系ソフトの知識も身に付けておくとよいでしょう。
コミュニケーションスキル
社内の人だけではなく、外部の関係者や顧客などと関わる機会が多いため、コミュニケーションスキルは欠かせません。対面だけではなく電話やメールにおいてのビジネスマナーも身に付けておく必要があります。
社内の人とやり取りする際は簡潔かつ分かりやすく業務連絡を行えるスキルが必要です。顧客とかかわる際はプレゼン能力だけではなく、相手の気持ちを汲み取る傾聴力も必要でしょう。
各業界や職種に関する専門スキル
各業界や職種に関する専門知識が必要です。
たとえば、医師であれば医療知識と技術のほかに決断力や患者さんとの対話力なども求められます。弁護士であれば法律に関する知識や調査力、交渉力などコミュニケーションにかかわる能力も必要です。また、税理士は会計や税務に関する知識をはじめ、経営の知識やアドバイザーとしての対話力が求められます。
まとめ
ホワイトカラーはオフィスワークが中心、ブルーカラーは現場作業が中心、グレーカラーは両方の特性を併せ持つなどの特徴があります。それぞれの特徴や職種と自分が働きたい環境の条件を照らし合わせて転職先を決めることが大切です。
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