求人情報や採用面接などでは、就職・転職に関するさまざまな専門用語が使用されます。
企業の勤務形態や給与に関連する内容を示していることも多く、言葉の意味を正しく理解することが大切です。そこで、本記事では転職活動で頻繁に使用される用語と、その意味をわかりやすく解説します。
五十音順に並べていますので、「最近気になった用語の意味を調べたい」「今さら聞けないあの用語の意味を知りたい」という方もぜひご活用ください。
目次
あ行の転職用語
Iターン
東京、大阪などの都心部で生まれ育った人が地方で働き口を探し、就職・転職とともに移住することを指します。
インセンティブ
従業員に対する成果型の報酬制度です。従業員個人の目標達成や実績などに応じて、通常の賃金とは別にプラスの報酬が支払われます。
異業種転職
現職とはあまり関連性のない業界・職種へ転職することです。未経験の業種へのチャレンジを、「キャリアチェンジ」と呼ぶこともあります。
Web面接
主に「Zoom」や「Google meet」をはじめとするビデオ会議ツールを用いて行なう面接のことです。コロナ禍以降は、採用活動においてWeb面接を実施する企業が急速に増加しました。
エントリーシート
就職や転職の際、企業に提出する応募書類の一種です。企業が独自に用意したフォーマットに従い、自分の個性や強みをアピールします。企業目線では、規格が統一されているエントリーシートの使用で、求職者の差異を見つけられる点がメリットです。
か行の転職用語
隔週休2日制
一週間ごとに、「2日休み」と「1日休み」を繰り返す勤務形態のことです。
完全週休2日制
週に必ず2日間の休日がある勤務形態のことです。休日の曜日は企業ごとに異なるため、「土日休み」とは別物として扱われます。
幹部候補
経営に関する意思決定を担うなど、将来的に組織の重要ポジションに就くことを期待される人材のことです。
基本給
給与のベースとなる賃金のことです。各種手当てやインセンティブなどを一切含まず、時間外手当てや賞与、退職金などの計算に用いられます。
キャリアアップ
スキルや能力の向上、技能の習得などを達成し、昇格・昇進や年収アップなどを目指すことです。
固定残業
あらかじめ一定時間の残業を見越し、給与に残業代を加えておくことです。みなし残業や定額残業と同じ意味で使用されます。
さ行の転職用語
裁量労働制
業務の進捗などに応じて、労働者自身が労働時間を決定できる働き方です。
三六協定(さぶろくきょうてい)
労働基準法第36条に定められた労使協定のことです。従業員に法定労働時間を超えた労働をさせる場合や、休日出勤をさせる場合は、企業と労働者が双方合意したうえで協定を結び、労働基準監督署へ届け出る必要があります。
CEO
chief executive officerの略称で、企業の最高経営責任者のことです。
Jターン
大学進学などを機に都市部へ移住した地方出身者が、再び故郷近くの都市に戻ることです。故郷からは少し離れた都市にとどまることから、Uターンとは区別して扱われます。
社員持株制度
自社が発行した株式を、従業員が保有する制度です。一般的に、株式の運用は従業員が設立した「持株会」が行ないます。
紹介予定派遣
正社員としての雇用を前提に、その前段階として派遣契約を締結することです。
職務経歴書
求職者が自身の経歴をまとめた書類のことです。経験のある職務や業務内容をまとめ、企業に自分のスキルや実績をアピールするのに用いられます。具体的かつ的確な資料づくりを心がけることが大切です。
スタートアップ
創業間もない、若い企業のことです。「ベンチャー企業」との違いは曖昧で、ほとんど同じ意味で使用されています。
ストックオプション
企業の役員や従業員が、一定期間内にあらかじめ決められた価額で自社株式を購入できる権利のことです。実質的なインセンティブとして導入している企業が多く、自社の業績アップがそのまま従業員の利益につながります。
た行の転職用語
退職願
書面や口頭で退職の意思を伝えること。退職する際は、まず「退職願」を出し、会社からの承認を受けたうえで「退職届」を提出するケースが一般的です。
第二新卒
高校や大学などを卒業してから、まだそれほど年数が経過していない求職者のことです。一般的には、社会人経験3年目程度までの求職者を指します。
適性検査
企業の入社試験で実施される試験の一つです。個人の能力や性格などを定量的に測ることを目的としており、内容や受検方法は企業によって異なります。
転職エージェント
条件に合う企業の紹介や、転職に関するアドバイスを行なう人材紹介サービスのことです。企業・求職者それぞれにヒアリングを行ない、双方の希望を叶えるマッチングをサポートします。
同一労働同一賃金
正社員やパート・アルバイトなどの雇用形態に関係なく、「同じ労働内容には同じ賃金を支払うべきだ」という考え方です。
特定労働者派遣
常用雇用労働者のみを派遣の対象とする事業形態です。働き手は派遣会社の正社員として雇用契約を結び、さまざまな企業へ派遣されていきます。
な行の転職用語
内定
企業と求職者が互いの採用・労働意思を確認し、労働契約を結んだ状態のことです。求職者が企業から採用通知の書面を受け取り、入社承諾書を提出することで成立します。
入社書類
求職者が入社する際、企業がさまざまな手続きを行なうために提出を求められる書類のことです。
年俸制
月給(1ヵ月単位)ではなく、年俸(1年単位)で給与が計算される形態のことです。
は行の転職用語
ハローワーク
正式名称は公共職業安定所。仕事を探している人に対して、無償で求人を紹介する行政機関です。全国各地に設置されており、居住する地域に関係なく就労のサポートを受けられます。
非公開求人
一般的な求人サイトや企業のホームページなどには掲載されていない、非公開の求人情報のことです。基本的には転職エージェントが取り扱っており、サービスの利用により閲覧できます。
フリーアドレス
従業員の座席を特定の場所に定めないオフィスのことです。その日の気分や利用シーンに合わせて、好きな座席を選べます。
フレックスタイム制
一日あたりの就業時間に、ある程度の幅を持たせることのできる形態です。業務の進捗に合わせて、出勤・退社時刻を従業員が決定できます。
ま行の転職用語
マネジメント経験
PM(プロジェクトマネージャー)など、プロジェクトの中心責任者としてチームを導いた経験のことです。特に、中途採用者にはマネジメント経験が求められる傾向があります。
無期雇用派遣
派遣労働者の労働契約が通算5年以上となった場合に利用できる制度、または制度の利用者を指します。労働者本人の希望により、無期雇用契約への転換が可能です。
や行の転職用語
有給取得義務化
「年間10日以上の有給休暇を保有する従業員に対して、企業は最低5日の有給の消化をさせなければならない」という制度です。
Uターン
地方で生まれ育ち、進学や就職を機に都市部へ移住した人が、再び地元に戻って働くことです。
ら行の転職用語
リモートワーク
インターネット環境を利用し、自宅やカフェなど会社以外の場所で仕事をすることです。テレワークとも呼ばれています。
労働条件通知書
企業に入社する際、企業側から提示される「労働条件を記した書類」です。
まとめ
転職活動や就職活動では、さまざまな専門用語が飛び交うものです。
用語の意味を理解していないと、給与や福利厚生などの重要情報を誤認してしまうリスクが高まります。希望の条件に合う転職先を探すためにも、各用語の意味を理解することは非常に重要です。
転職活動の頻出用語をしっかりおさえて、理想の転職を実現しましょう。